2009年3月1日日曜日

十方彩雲 色








これが日本を象徴する色だと、
新之介さんがおっしゃいました。

赤と白は、わかりやすい。
日の丸、様々な紅白、赤ちゃんに白装束。
たくさんの風習や文化とともに、
なじみ深い。

黒。
私はこのいろに大きく膝を打った。

18世紀、遠くフランスのマリーアントワネットを魅了した蒔絵。
日本の漆黒は、その他のどの色よりも黄金が映える。
偉大な母、オーストリアの女帝マリアテレジアも、
ダイヤより漆器というほど、愛好したという。
漆器は英語で「JAPAN」だ。


これらすべての色は、
どれも光にまつわっている。

すべてを吸収し光のない、黒
大気を通して地球に届く太陽の色、赤
すべての光を解放すれば、白

西洋の色彩は絢爛豪華でビビットである。
どうしてこんなに鮮やかで美しく、
色が出せるのだろうと思ってきた。
フランスやイタリアに注ぐ太陽の光は、
水分を多く含んだ空気と大地をもつ、
日本に注ぐ光とは全く違うのだと、
そのことに圧倒されてきた。

しかし、この漆黒に輝きを見いだした
我々の先輩たちが感じたように、
私はいま、この光が美しいな。
と思うようになっている。

さて。
この三つの色を、
どうして伝えていきましょうか。

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